2022/04/20 20:38
マクラメタペストリー 《 蓮 -はす-》は、生きることそのものを表現しました。
蓮の花は泥の中に根を張り、泥水を吸い上げて美しい花を咲かせます。
仏教の世界でも仏像の台座であったり、仏具に描かれていたり、古来から神聖な花として人々の傍らに咲いていた花です。
蓮の根のように、喜怒哀楽、悩み、葛藤をも吸い上げて、自らの糧としながら今日を生きる。
そして蓮の花のように自らの意志で、個性豊かな花を咲かせる。
タペストリーの花の周りには、純粋な祈りと願いを、”叶結び” を用いて表しました。
花の下は左右編みを用いて、しっかりと大地に根を張る様を表現しました。
最近はよく”グラウンディング”という言葉を耳にしますが、ネガティブな感情も人間にとっては大切な感情です。
ポジティブの要素しかない”月9ドラマ”とか、きっと面白くないですよね。
ネガティブな感情がなかったら、危険を回避しようなんて思わないだろうから、そもそも人間は絶滅していたかもしれません。
ネガティブもポジティブもどちらも大切な感情で、ポジティブだけを良しとするのは無理がある気がします。
自分の中のネガティブな感情もポジティブと同様にちゃんと受け入れてあげることが、本当の意味でのグラウンディングに繋がるのではないかな?と最近感じています。
そういう意味でも、しっかりと大地に根を張るような生き方をしていきたいなと思います。
ちなみに蓮と睡蓮は似ていますが、蓮は水面より上に咲き、睡蓮は水面上に咲きます。
近所に蓮の池があるのですが、宅地になるのか残念なことに一部が埋め立てられてしまいました。
今年も無事に綺麗な花を咲かせてくれるといいなと思っています。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
-瑠璃彩-